セールステック・Sales Tech・せーるすてっく・・・とは?
まず結論から、セールステックとは、、
営業がITを駆使して生産性や効率化を高めるためのツールや手法
のことです。
都内では既に浸透し始めていますが、実際世に出始めてまだ日が浅いため固定化された概念は無く、関連書籍や関連ブログで言い回しに幅はありますが基本的に上記のような認識で間違いないです。
語源は見ての通り「Sales(営業)×Technology(技術)」ですね。
近頃各種ニュース等で「リーテック=Re Tech=Real Estate(不動産)×Technology(技術)」や「フィンテック=Fin Tech=Finance(金融)×Technology(技術)」等々目にする機会が多いかと思いますが、ITの発達により業種のみならず、「営業」という職種にまでITが及ぶ時代になりました。
また今回のコロナウイルスの影響で更に情報技術分野の加速が見込まれることもあり、益々テクノロジーというものが切っても切り離せない存在になり得るでしょう。
因みに「セールスイネーブルメント」というアメリカ流営業組織強化の概念もセールステックに含まれるという意見もあるようです。
これはまた別で解説しますので今回は割愛します。
それでは、今回は2年前までエクセルしか使えず、ブラウザとOSの違いすらよくわかってなかったため、必死に勉強して今ではLP/ブログ製作までできるようになった私が、主要セールステックを簡単に解説していきたいと思います。
改めて勉強に協力してくださったTちゃん、Nさん、、ありがとうございました!
注:横文字にビビらないで!
主要セールステックの説明に入る前に、セールステックには「マーケティング」や「インサイドセールス」という営業領域の絡みもあり、何かにつけて横文字が多いです。
人によってはカタカナやアルファベット表記に抵抗感を示して取り組む前にさじを投げてしまう方もいらっしゃいますが、それだけでスキルアップの機会を損失してしまうという非常にもったいないことだけは避けていただきたい。
USJをV字回復させたかの有名な伝説的マーケター森岡氏も「横文字を使わざるを得ないのは、適切な日本語変換ができないから」ということを述べておりました。
ポジティブに考えれば「まだ日本語変換できない先鋭的知識を他の誰よりも早く勉強している!」という風にも捉えられますね。
ですので年齢に関係なく知らない分野にはアレルギー反応を起こさず、愚直に吸収する考えを持ちたいものです(勿論私もですが)。
そして調子に乗って日常会話で横文字ばかり多用するエセ意識高い系にもならないよう注意が必要ですね。
①SFA
Sales Force Automation
営業職の情報管理ツールです。
主な機能としては「案件管理」「営業マンの行動管理」「スケジュール管理」「営業日報」等があり、端的に言えば「営業マンやマネジメント層のための情報可視化ツール」ですね。
これまでエクセルや属人的に行ってきた営業業務を一つのプラットフォームにまとめて分析や一元化を行うことにより生産性を高めるというのが主目的です。
商談の進捗なんかもマネジメント層の方が管理、把握しやすくなると楽ですよね。
主要ツールとしては「Sales Cloud」「Sences」「Zoho CRM」「Kintone」「Just SFA」等々でしょうか。
②CRM
Costomer Relationship Management
顧客管理ツールです。
主な機能としてはそのまま「顧客管理」「メール配信」「データ分析」「キャンペーン配信」等で、SFAと同じく営業マン個人で行ってきた顧客管理をツール上で統一化を図ったり、その登録顧客情報に対してシームレスにキャンペーン配信等を行えるツールです。
平たく言うと「商談後」のお客様管理の側面が強い印象です。
こちらのCRM、実際はSFAとの境界線が曖昧で、ツールによってはSFAの機能もCRMの機能もどちらも兼ね備えているものも存在します。
基本的にSFA、CRMは連携して顧客情報や担当者情報を管理できるのが望ましいと考えますので、一体型のものか連携可能なツールの選定をすると社内に定着しやすいかと。
主要ツールとしては「Sales Cloud」「Oracle Sales Cloud」「eセールスマネージャー」「ちきゅう」「Zoho CRM」等々ですかね。
SFAもCRMも網羅しきれないほど大量に開発されては展開されているので、また時間があるときに調べていただくと良いかと思います。
③MA
Marketing Automation
マーケティング業務を自動化するツールです。
主な機能としては「Webサイト訪問者の追跡」「スコアリング」「リードリスト生成」「担当者振り分け」等があり、商談やお打合せ前の見込顧客に対する業務効率化のツールです。
これまた大量にツールが世に出回っており、また前述したSFA、CRM等との連携も可能なため、自社の目的に沿ったツール選定をしたいところです。
そしてMAは初期設定期間やイニシャルコストも大きい印象ですので、中小企業様に関しましてはそもそも必要なのか、必要だとしたらどのような目的で運用するのか、等を精査した上で導入すべきかと考えます。
主要ツールは「Market Engage」「Salesforce Pardot」「SATORI」「Kairos3」「HubSpot Marketing Hub」等々です。
これも物凄く多くのツールがあるので、また時間があるときに解説します。
④オンライン商談
ここでやっとわかりやすいツールが登場しました。
恐らく活用経験のある方が多いであろう、オンライン商談ツールです。
文字通り、これまで対面で行ってきた商談を「オンライン」でPCの画面を通じて行うことにより、リソース削減や生産性向上等が可能となります。
主要ツールや諸々は以前投稿した下記のページで詳しく書きましたので、再確認も含めてご確認くださいませ。
⑤番外編
ツールの母数、機能が非常に多岐に渡るのは上記で説明した領域がメインなので、ここからは「セールステックって他にも色々あるんだね」のご説明ができたらと思います。
■電子契約
・対面せずにPC上で契約締結を交わせるサービス。
・法的有効性も証明されているため多くの企業が取り入れ始めている。
・「Cloud Sign」「Ninja Sign」「BtoBプラットフォーム契約書」etc..
■ABM
・Account Based Marketing
・ホットリードと呼ばれる優良見込顧客を選別して最適なマーケティングを行うための支援ツール。
・コスト面も含めて主に大企業が活用する印象。
・「FORCAS」「Marketo」「uSonar」etc..
■名刺管理
・溜まっている名刺情報をデータ化し一元化するツール。
・登録した名刺情報を組織内で共有してデータベース構築も可能。
・「Sansan」「Eight」「Smart Vista」etc..
■他の様々なツール
・架電解析「MiiTel」etc..
・フォームDM「GeAlne」etc..
・資料解析「Sales Doc」etc..
・業界調査「SPEEDA」etc..
・インサイドセールス設計「SALES BACE」etc..
流れに身を任せて執筆していたら指が言うことを聞かなくなってきたので、一先ずこの辺りにしておきます(まだまだ色々あります!)。
【最後に】よくある勘違い
諸々セールステックを簡単に解説しましたが、これだけは覚えておいていただきたいことがあります。
それは、
セールステックの導入で【売れる】ようになるわけではなく【売りやすく】なるということ。
この辺りを履き違えてしまって、「セールステックを使えば勝手に売れるんだ!」と誤った認識をされている企業様、ちらほら見かけます。
どのツールも説明を読めばわかるとおり、「効率化」や「生産性」部分の支援側面が強く、実際にはそれを使ってお客様と「折衝」する営業マンがいます。
その営業マンが二流、三流であれば勿論セールステックの活用価値は薄れていくわけですね。
ですので勿論セールステックを活用することは大切ですが、根本的な営業スキルや組織構築に目を向けることも忘れないようにしていただければ幸いです。
というか企業様によってはセールテックを使わなくても目覚ましい実績を挙げられている企業様もあるので、本当に必要な部分だけ検討するのが正しい選択かと考えます。
また弊社では【中小企業に特化した】ツールのご支援を致しておりますので、セールステックにご興味をお持ちの方はお問い合わせよりお気軽にご連絡くださいませ。