有名心理学者が語る「人たらしのブラック心理術」~営業編~

刺々しい表現のタイトルからスタートしましたが、今回は13年前から愛読している、心理学者である内藤誼人氏の著書「人たらしのブラック心理術」の一部を自身の見解も踏まえて考察していこうと思います。

胡散臭そうで敬遠されがちなタイトルですが、内容は至ってまともであり、理論的根拠に基づく内容となっております。

ですので「ブラック」と付いてるからといって公序良俗に反する内容では勿論ございません。

それでも気になる方は「人たらしのブラック心理術」⇒「人当たりのいい裏技心理術」等と解釈してみてください。

そもそも優秀なビジネスマンは人当たりのいい方多いですもんね。

アポイントに最適な時間帯、知ってますか?

本書では人間の感情的側面を踏まえて日常の人間関係を円滑化する方法が幾つも書かれています。

ビジネスにおいても交友、恋愛においても「感情」というものは付きまとうものです。

というより選択における重要な決定打となり得る、非常に大きなウエイトを占めているものです。

これらを踏まえて、見出しの「アポイントの最適な時間帯」についてイチ読者として見えてきたものを解説します。

こちらは世の営業マンや経営者に限らず、少なくとも日常で対人折衝機会がある全ての方に知っておいてもらいたい、いえ、恐らく何となく理屈がわかっている方が多いため再認識していただきたい事柄となります。

【厳禁】空腹時のアポイント

多くの場合、人間関係の問題は、食事によって回避できる

本書にはそう言及されています。

つまり食事をきちんととっている状態であれば心にゆとりができ、朗らかでのんびりとした雰囲気が出せて、落ち着いて冷静に物事を考えられるということです。

ですので些細なことで癪に障ることも少なく、他者との建設的な会話が成立しやすくなるようです。

逆に空腹の状態。

これが他者とのコミュニケーションにおいては好ましくない状態である、と考察されています。

人間の本質的にお腹がすいていると無性に怒りっぽくなり、食事のことを考えてソワソワすることにより神経質なイメージ抱かれかねない、またせっかちにすぐ要点だけを求めようとして不愉快な印象を与えかねなかったりと、無意識の内に相手にネガティブなイメージを植え付けてしまう可能性があります。

お昼前の会議や打ち合わせ等は「そろそろお昼だな」と思った瞬間に意識が会議とは別のところに流れてしまう、ような経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

また夕飯が近づくにつれ仕事に身が入らなくなり、細かいことが面倒くさくなってしまう経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

勿論これらは何も特別なことではなく、誰しも既に考えればわかることだとは思いますが、これは心理学的側面から鑑みても根拠に基づく事柄とのことです。

「ランチョン・テクニック」と有識者の見解

「ランチョン・テクニック」はご存知でしょうか。

これは「食事をしながら相手と話すことで親密になれる現象」で、アメリカの心理学者が提唱した概念です。

美味しい物を食べることによりポジティブな思考を抱いているときは、席を共にしている相手にもポジティブな印象を抱きやすいということです。

さらに前述の話を絡めると、食後の満腹感、幸福感までの過程を相手と共有することにより、足並みを揃えてお互いが上向きな思考に辿り着くことで親密度が増すという相互作用も生まれやすい状態ということです。

また、ハーバード大学の博士が「空腹を満たせばケンカの半分は回避できる。ケンカすべき相手は、実は血糖値なのだ」と述べているとおり、満腹時と空腹時では本人がその気はなくとも交渉や会話の展開は良い方向にも悪い方向にも進む、という解釈ができます。

ということは佐藤氏の述べたとおり、「多くの場合、人間関係の問題は、食事によって回避できる」の説得力が増してきます。

Bitters Clubの見解

こと「営業」に関しても、十分同じことが言えるかと思います。

お打合せのご担当者様によっては「毎日昼食は同じ部署の〇〇さんととっている」ような方であれば、昼前の少しでも長引きそうなお打合せではランチの予定時間がずれてしまうことが頭をよぎるでしょう。

はたまたお打合せのご担当者様によっては夕方のお打合せ時に「今日はもう遅いから帰宅して夕飯にしよう。資料は明日また見よう」と考えるでしょう。

そんな状況が起こり得る時間帯に大事なお打合せを設定することがナンセンスなのは一目瞭然です。

アポイントに最適な時間帯はココ!

もうお分かりのとおり、上記を加味するとアポイントに最適な時間帯は自ずと浮かび上がってきます。

そして私はさらに絞り込んで次の時間帯が最適解であると考えました。

それはずばり、、

13時30分(頃)

です。

補足すると、、

■8時00分~10時00分
 ∟メール確認や前日の残ったタスク処理、指示出し等お忙しい方が多い印象

■10時00分~11時00分
 ∟悪くない時間帯だがお打合せが長引いてしまう恐れがある場合危険

■11時00分~12時00分
 ∟言わずもがな

■13時00分~13時30分
 ∟13時スタートにしてしまう場合、事前準備等で先方のお昼休みを削ってしまう恐れ有り

■13時30分~14時30分
 ∟我々が考える最適解

■14時30分~17時00分
 ∟ご担当者様によっては外出されている場合一度帰社していただかなければならないケース有り(往訪時)

■17時00分~18時00分
 ∟前述のとおり

このように考えます。

が、しかし!

こんな偉そうに言っておきながら結局のところ、全てのお打合せを13時30分に設定することなんて不可能ですし、お打合せご担当者によって昼食時間やそもそものスケジュールは異なり、適切なお打合せ時間帯も変わってきます。

事実私も近頃お昼前や夕方にお打合せを設定してしまうことも多々あります。

ですので、最も良いのは「先方ご担当者のお好きな時間に設定すること」という結論に帰結しました。

勿論、こちらに決定権を委ねていただいた際には、先方のためにも自身のためにもせっかくのお打合せを有意義なものにしたいので、スケジュールと照らし合わせながら調整します。

なんだか歯切れの悪い結論になってしまいましたが、こういった「確実な正解が存在しない」ということがやはり対人間のコミュニケーションの面白さということにしておきます。

この話が少しでもみなさまのコミュニケーション円滑化の参考になれば幸いです。

以上。

(弊社から13時30分のご提案があった場合は大抵その日は空いておりますので、お気兼ねなくお好きな時間で設定してください)

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